Trend pick up vol.4

〈 ミラノの歴史をかたどるチェッポ・ディ・グレとセラミックタイル 〉

セラミックタイル:「ノール」シリーズ 新色3440/Ceppo Policromo(チェッポ・ポリクローモ)

Ceppo di Gré(チェッポ・ディ・グレ)とは?

Ceppo di Gré (チェッポ・ディ・グレ)は、ミラノの北東約 30kmにあるアッダ川の急峻な峡谷や、ベルガモ近郊の川沿いの一部、その西にあるイセオ湖の北西岸周辺からのみ採掘される天然石です。「クラスト(裂け目)」と呼ばれる角張った破片の堆積物で構成された岩石で、色はグレーからライトブルーで明るいものから暗いものまで色幅が大きく、非常に変化に富んだテクスチュアと荒々しい外観を持っています。 
古くから建築材料として使用され、特にミラノに残るローマ時代の遺物の多くは、Ceppo(チェッポ)から作られています。ミラノの言葉で Ceppo(チェッポ)は「小石のある岩」という意味で、美しい大小の斑点模様が特徴です。サンタンブロージョ教会(中世ではミラノ最古の教会)や、サン・シンプリチャーノ教会、サンテウストルジョ教会の壁や柱に使用されています。 
 
 

サンタンブロージョ教会

ミラノのドゥオーモを背にして、スフォルツェスコ城に向かい、そこから南へ 20 分程歩くとサンタンブロージョ教会があります。サンタンブロージョ教会またはサンタンブロージョ聖堂(ミラノ最古の聖堂)の草創は 4 世紀で、ミラノの守護聖人、聖アンブロジウスを祀っています。現在の建物は 11~12 世紀に再建されたもので、ロマネスク様式など多様式が混在しています。教会を飾る多数の中世彫刻が見どころとなりますが、彫刻を見るときにそれがどのような種類の天然石で創られているかまで気にかける人は少ないでしょう。
実は、その土台となる列柱がCeppo di Gré (チェッポ・ディ・グレ)なのです。

サンタンブロージョ教会:外観は質素なレンガ。386年創建。現在の建物は11〜12世紀に再建されたもの。

ユニークな中世ロマネスクの柱頭彫刻。柱に使われている天然石がCeppo di Gré (チェッポ・ディ・グレ)。

中世ロマネスク柱頭彫刻の下には、Ceppo(チェッポ)特有の斑点模様が見られる。


説教壇、天を支える巨人アトラス。

聖アンブロジウスと伝わるフレスコ画。

彫刻については、金沢百枝氏の「イタリア古寺巡礼」(新潮社/2010年)に解説があります。 金沢氏によると、サンタンブロージョ教会の彫刻群はロマネスクの遊び心にあふれており、例えば天を支える巨人アトラス(左上)については、「その腕はゴム人形みたいです。真剣な表情もなんとなくおかしい。」と中世人の表現感覚のズレが面白いと評しています。 
 

ミラノのルイージ・ボッコーニ大学 

「建築界のノーベル賞」とも言われるプリツカー賞の2020年の受賞者は、アイルランドを拠点とするグラフトン・アーキテクツ(Grafton Architects)を主宰するイボンヌ・ファレル(Yvonne Farrell)とシェリー・マクナマラ(Shelly McNamara)の女性2人でした。その代表作のひとつが、ミラノにある「ルイージ・ボッコーニ大学」で、2008年にバルセロナの世界建築祭で年間建築賞としても表彰されています。天然石の外壁材で覆われたボッコーニ大学は、1つの街区の全体を占めており、この建物内には、千人の教職員と学生たちのための会議用ホール、講義室、オフィス、会議室、図書館、およびカフェが入っています。 
 
建物の構造は、鉄筋コンクリートを支える支柱を無くし、重さを分散させるタイロッド(張力を利用して壁や天井などを支える棒状の構造材)に置き換えられています。建物内では外部と内部の区別がはっきりしており、ファサードは明るく、そして外壁には全面的にCeppo di Gré(チェッポ・ディ・グレ)が使われています。設計者によって「大きなチェッポストーン」と定義された内部のメインホールも同じ天然石で覆われています。 

Grafton Architects/Bocconi University Extension/Milan, Italy, 2008
外壁全面やメインホールに「Ceppo di Gré(チェッポ・ディ・グレ)」を使用。 

このようにCeppo di Gré(チェッポ・ディ・グレ)は、古代から現代の最先端の建築物まで使われている古くて新しい素材です。ここで、セラミックタイルの登場となります。
 
 

Ceppo di Gré (チェッポ・ディ・グレ)をタイルにした「ノール」

天然石の Ceppo di Gré(チェッポ・ディ・グレ)を再現したセラミックタイル「ノール」という製品があります。2014年の発売以来、オフィスビルや商業施設、住宅など様々なシーンにご採用頂いています。近年、世界的に益々人気が高まり、このタイルのシリーズに、アイボリーとポリクローモカラー 2色の新色が加わりました。最大 1200×1200mm角までだった形状も、スラブ材のように使える 2780×1200×6mmの大判薄型タイプが登場。新色の増加に伴って 600×600×20mmの厚みのあるタイプは 3色から4色となり、幅広い用途の展開になりました。 

新色 3440/Ceppo Policromo(チェッポ・ポリクローモ) New

形状・カラー

10mm厚(5色)1200×1200・1200×600・600×600・600×300
20mm厚(4色)600×600


3400  New

3410

3420

3430

3440  New

12+0.5mm厚(1色/3420のみ)3240×1620
6mm厚(2色)2780×1200


3420

3440  New

Ceramic Slab 100% セラミックのスラブ材

少し前の常識では、タイルは「張る」ものでした。
しかし、現在では家具・キッチン・洗面台など、空間そのものを「創る」マテリアルへと進化しています。風雨に強く紫外線にも劣化しないセラミックは、美観と耐久性を両立できる外部使いにその機能を発揮します。 ガーデンベンチやアウトドアキッチン、手すりの笠木などはタイルでの制作に最適です。豊かになった素材感と形状の自由度が増えたことで新たな可能性が広がっています。

セラミックスラブから加工して作るキッチンや洗面台。素材選びの幅が広がります。

カウンタートップは ノール(3420)、キャビネット部全面はセメンティング(7880/アイアン色)。
 

セメンティング

あらゆるデザインに対応するニュー・スタイル、“グローカル” がコンセプトの「セメンティング」。コンクリート独特の滑らかなテクスチュアを、繊細かつ軽快に表現しています。その意匠力は、流行やテイストに中立的で、折衷的なスタイルやさまざまな種類の仕上げ、装飾的要素とのコーディネートに対応するものです。柔らかなセメント色と、近年人気の高いコールテン鋼色(7890)とアイアン色(7880)のメタリックカラーが揃っています。ダイナミックな空間構成を叶える2780×1200×6mmの超大判を新たに加え、豊富なサイズ展開になりました。
 

10mm厚(2色/7880・7890)1200×600・600×150
10mm厚(6色)600×600・600×300
6mm厚(6色)2780×1200


7810(CLEAR)

7820(PERFECT)

7830(SUGER)

7840(CHAMOIS)

7880(IRON)

7890(CORTEN)