HOME | Design award | 第10回 DA2025ファイナリスト優秀作品
 

FINALIST 2025

ファイナリスト優秀作品

二次審査を通過し最終審査まで残ったファイナリスト優秀作品のご紹介です。

 住宅部門

廿日市の家
Switch Architects

設計 Switch Architects 藤中哲 撮影 益永研司

空へ開放する
駅前の商店街の入り口にあたる場に事務所併用住宅を計画した。この場で仕事と生活、地域とのコミュニケーションとプライバシー、その両立ができるように「壁」の操作で解決を試みる。パラパラと立方体が分解されるように3枚のL型の壁が分離しそれぞれの壁と絡み合っていく。2階の住居空間はプライバシーを確保しながら壁と壁の隙間から外部空間と溶け合い光を室内へ取り込む。そして、空へと向かうボイドを設けることで建物全体が呼吸し空へと精神を解放する。このボイド部とLDKの空間を一体化するために床を同一タイルで表現し内外をあいまいにしつつ空へと意識を向ける装置になったのではないだろうか。

HOUSE K
neighbor.inc

設計 neighbor.inc 田中辰周 撮影 甲田和久

光を感じる空間
夫婦2人の為のマンションリノベーション。独立した寝室と作業部屋がある2LDKの間取りを条件とし、60平米という決して広くない面積をいかに広々と感じさせるか、西側からの採光のため、午前中薄暗くなる空間に自然光をどう取り込むかが求められた。マテリアルは明るく自然なものでまとめた。明るい空間にする事で空間を広く感じさせ、ミニマルかつ温かみのあるデザインとなるようにを心がけた。西側の窓と正対する位置にあるキッチンに曲面のタイルを張ることで、差し込む自然光を反射させ、ゆらめくような光の表情を映し出させた。採光が限定されたマンションにおいても、タイルによって光の美しい表情を感じ取れる空間となった。

壁・カウンター/「ブクラ」BUC-001

三島の部屋
青江建築設計事務所

設計 青江建築設計事務所 撮影 ToLoLo studio

コンテクストを捉えるタイル壁
東京から地方へ移り住む家族のための、マンション一室の改修計画。この部屋からは周辺地域を一望でき、遠景には富士山を望むことができる。地縁の無い住まい手がこの地に根を張るため、雄大な風景を空間に取込む必要があると考えた。開口部から開口部をつなぐように、2つの壁からなる筒状の空間を計画。片側には生活の変化を許容する木造の壁、もう片側には雄大な自然を映し出すおおらかな曲面のタイル壁を配置。手作りならではの揺らぎのある施釉タイルの壁は、刻々と変化する光を優しく捉え、この地の自然を常に感じられるような装置となる。それぞれ移りゆく壁の中で、住まい手が、その時々の居場所を見つけることのできる空間を目指した。

YMD
株式会社アートホーム

設計 株式会社アートホーム 撮影 佐々木育弥

セカンドリビングのある家
敷地は札幌でも自然の多い地域で手稲山を望める位置にあります。アクティビティーが趣味の御夫婦が楽しく暮らせるよう、二人のライフスタイルが家に現れるような場所をつくるため、玄関の土間を奥まで広げアウトドアのギアをメンテナンスしたり準備できるセカンドリビングとして計画しました。1階の趣味の空間が吹き抜けを通して2階のマスターリビングと繋がっているので、それぞれの場所で違うことをしていても、お互いの気配を感じながら過ごすことができます。土間空間は玄関から繋がっているので、少しラフな使い方も想定して床面はタイル仕上げとしました。この土間空間があることで、普通ではない多様性のある暮らし方を楽しめています。

MY SECTION
ミサワホーム北海道株式会社

ミサワホーム北海道株式会社 MooS 川喜田和也

全体性の在り方
この住宅は、建物が密集する地域に家族の生活を強く守るために計画した。多様な光や断面構成を愉しむため、天井高さを操作された居間や食堂台所は2階に配し、同じフロアレベルに壁で囲まれた外部テラスを挿入する事で、縦方向だけではない愉しみを持つ空間となる。光を感じる2階と抑揚がつくよう1階は強い影を愉しむ構成とし、ウチとソト・光と影・家具とアートといった様々な分野や要素が心地よい全体性を持って纏めることが出来るよう、ニュートラルだけれど手垢感の少しある表情のタイルを床に選定した。このタイルは時にソトとの繋がりの要でもあるベンチにもなり、より多様なモノを繋ぐ役割を果たす重要なアイコンとなる。

Mビル
株式会社環境建築設計

設計 株式会社環境建築設計 片桐由弘

土間の延長
新大久保駅近のコリアンタウンど真ん中に建つ、賃貸共同住宅上層階のリノベーションです。同建物には日本人以外に多くの外国人が居住しており、土足での利用にも適応するようクラシックな洋風タイルを採用し、壁面には馴染み深いレンガ調タイル/撥水材塗布でまとめています。

目黒個人邸
LezeL design

デザイン設計 LezeL design 鈴木宗和 施工 新日本建設株式会社+中島建工株式会社
既製品家具・コーディネート 株式会社スピカ 佐野香具美
造作家具 株式会社大勝工産+N工房 撮影 Mediu-m 祐村友佳

Signs of the Weather
築50年超えのホテルを住宅にリノベーションした物件です。LDは構造上残る現状の壁を敢えて活かし、陰影のある特殊塗装と照明を付け部屋の中心となるアクセントとして新たなアート空間を演出しました。物件のコンセプトは、部屋を外部の様な自然な日々の天気の様な移り変わりを表現したコンセプトになります。淡いグレーを基調に各部屋をタイルの折り重なる模様を雲に見立て、造作と家具そして照明とファブリックで天気の時々変わる移ろいを表現しています。LDは分厚い暗雲から太陽の光が差し込むイメージを表現し、寝室は夕暮れ時の淡い柔らかな雲のイメージ、玄関ELVホールは朝方の靄がかった山のイメージ。出来るだけ梁や構造の上のデメリットを造作で取り込み目線に変化を与える空間デザインに致しました。

REFISIA 音羽町
積水ハウス株式会社 静岡シャーメゾン支店

「内/外を」「階層を」タイルで繋ぐ
電動シャッターゲート付きの4階建て共同住宅(1棟16戸)。エントランスに入ると奥行20m超の共用空間が広がる。この「内部」とも「外部」とも受け取れる空間を取り巻くように異種素材を散りばめ、光や緑といった環境の一挙手一投足により素材それぞれが異なる様相となり、空間を彩る。今回素材のメインとなるのは「タイル」だ。エントランスアプローチと内部ステージタイルに「モンティニャック」。1階共用廊下と半屋外ラウンジを繋ぐ役目を果たす「ラスティックウッズⅡ」。1~4階直階段横の壁面には入居者にステータス感を印象つける「エンジェルハート」。2025年3月に地域を代表する最高級の賃貸住宅が完成した。

コンサバトリーのある家
株式会社サンプロ

設計 株式会社サンプロ 森川真樹 インテリアコーディネーター 株式会社サンプロ 清水蓉子
撮影 古厩志帆

外も内も植物と共にある空間
浅間山の麓、御代田町の自然に惹かれ、東京から移住されたご夫婦の住まい。庭づくりから室内に至るまで、「植物と共にある暮らし」をテーマに構成し、自然素材との調和・機能性を考え、美しい色彩と土の温もりを宿すタイルを採用。玄関へ続くアプローチに季節の草花を添え、四季の移ろいを愉しむ風景を演出。住まいの中心には「コンサバトリー」をイメージした室内ガーデンスペースを設け、内外を緩やかに繋げています。空間は仕切らず、床タイルの切り替えで視覚的な区分とリズムを創出。コンサバトリーとLDKから中庭へ続くタイルデッキが空間の広がりを演出します。タイルが植栽の緑と響き合い、外も内も植物と共にある空間が生まれました。

大宮第一展示場
住友林業株式会社 埼玉支店

自然と和と北欧
変わりゆく自然環境の中、家の中でも庭を感じられるようにと庭を屋内に取り込むバイオフィリックデザインとしており、かつ、和と北欧の融合した内装の印象となるように素材と家具の選定をいたしました。

小川町の家
Design8°

設計 Design8°齋藤秀行 撮影 白木世志一

木肌とタイルの反射率
地域の特産である生姜畑を見渡す大きな開口部を設けた平屋の住宅です。その開口部はアルミサッシを避けて現しにした柱や床材と同じ木製建具で造作することでノイズなく内外の空間が連続することを意図しました。防水や掃除のしやすさが求められるキッチン周りにはマットなタイルを使用することで木肌と質感や光の反射をそろえて調和を図りました。

ITOMAN BASE
モモデザイン

施工 株式会社ティーダコーポレーション 建築設計 株式会社VANS

第二の拠点=BASE
沖縄県糸満市、海辺に佇むセカンドハウス。「第二の拠点=BASE」として遊び心を軸に計画。一部RC造を採用し床高を確保した屋上テラスからは夕陽が沈むビーチを一望。多様な趣味に応えるインナーガレージ、独立性の高いゲストルーム、ルーフバルコニーと繋がる解放感のある2階LDK。室内にいながらも、海の気配を感じられるような空間を目指したい。空と海が溶け合うような沖縄の景色とその無限に移ろう色彩と境界のない広がりを、質感と色調の異なる多種多様なタイルを組み合わせることでキッチン壁面に表現しました。

シャーメゾン エクラ三明町
積水ハウス株式会社 大阪南シャーメゾン支店

踊りだす色や形
ファミリー層をターゲットとした集合住宅。家族が明るく楽しく生活して欲しいという思いから、作品のテーマ「踊りだす色や形」に沿ったインテリアデザインとしました。鏡に関連したお仕事をされていたオーナーのために鏡を取り入れたフレームのオブジェと鏡の断面がイメージされるタイルを用いたラウンジ空間を計画しました。

Blossomgarden 武蔵小杉
積水ハウス株式会社

設計・施工 積水ハウス株式会社

やわらかな光、やさしいグリーン
お施主様にご縁があり翡翠(グリーン)をテーマとし、ラウンジと住戸のアクセントにテーマカラーを取り入れた賃貸住宅の計画です。ラウンジには、緩やかなカーブを描くR天井が設け、光をやさしく反射して空間に広がりと柔らかさを演出しています。曲線的なソファがその印象を引き立て、動線にも自然な流れをもたらします。さらに、テーマカラーであるグリーンが空間に自然の癒しを添え、心地よいくつろぎの場を創出しています。

オープンレジデンシアNJ
株式会社オープンハウス・ディベロップメント

都会的な洗練と心地よい開放を纏う
都会的でシックなモノトーンを基調とした外観に、リズミカルで奥行きある表情を与えるモダンなエントランスデザインを融合。洗練された直線美と、温かみのある素材感が織りなすコントラストが、日常にさりげない豊かさをもたらす。空間を貫くタイルフロアが屋外と屋内のつながりを優しく繋ぎ、訪れる人を静かに寛ぎ空間へと誘う。

外壁/「ストンテック」FGS-AC7960
アプローチ・風除室・エントランス床/「モデネーゼ」XCV-U3340G
風除室・エントランス壁/「ピエトラソーニ」PAN-X8050

Bay Crest Residence
株式会社Link

色褪せない重厚感ある賃貸住宅
交通量の多い国道線沿いに、突如現れる重厚感のあるマンション。しかし、昔からそこにあったかのようにも感じられるのは、全面に張った赤煉瓦タイルがそう感じさせるのではないだろうか。ひとつひとつ焼き色や表面が異なる赤煉瓦タイルは、低階層マンションでも重厚感を感じさせる。出入り口からエレベーターホールまでの腰壁には、外壁と同じタイルを張り、腰壁上には珪藻土風の真っ白なクロスを張ることで、外観から中まで統一感を出した。あえて床は、斑点模様が印象的な石調タイルと赤煉瓦を組み合わせることで、何十年経っても“カッコいい”と感じさせる、そんなデザインを心がけた。

 非住宅部門

小清水町認定こども園「にじいろ」
小清水町役場・日本都市設計株式会社

自然豊かな小清水町の四季折々の渡り鳥と花をモチーフにした情緒あふれる外観デザイン
本施設は、道東・小清水町に位置する幼保連携型認定こども園である。特徴的な深い軒の出と連続するパラペットを活かし、小清水町の豊かな自然を抽象化したデザインとしている。特に、小清水町原生花園の草花の色彩の変化をグラデーション化し、モザイクタイルに置き換えたことで、動きやリズムが生まれ、子どもの施設にふさわしい楽しさと愛着を感じさせるものとした。さらに、パラペットのデザインを際立たせるため、上下の壁面は白を基調とし、各所に明るく楽しい印象を与える黄色のタイルや、空をイメージした水色をアクセントとして取り入れている。これらの要素によって、子どもたちがワクワクするような外観デザインとしている。

外壁/「46角特注品」特注グラデーション

PORT-198
美里建設株式会社

through the GATE
『門司港レトロ地区』『レンガ』『門・ゲート』『奥に展開する観光施設群と海峡と橋』『建物としての機能性・利便性』『対岸に見える下関の夜景』以上6つのキーワードをコンセプトとして計画。かつて貿易港として栄えていた門司港レトロ地区の歴史的景観と調和するように、赤煉瓦を代表とするレンガ素材を用いた外観に、「門・ゲート」を象徴的にデザイン。奥に広がる関門海峡や観光施設群への視線を意識し、眺望性を重視した建物です。テナントビルとして柔軟で機能的な空間構成を持ち、下関の夜景と呼応する照明計画で、昼夜問わず魅力を放つ拠点を創出しています。

大京穴吹不動産 番町レジデンスサロン
株式会社スペース

ディレクション 美寿見 一/株式会社スペース デザイン 三島大樹/株式会社スペース
設計 三島大樹・山口麻奈/株式会社スペース 制作・施工 土井達也・田矢慶寿/株式会社スペース
撮影 益永研司写真事務所 益永研司

新たな旅立ちへと誘う陽だまりの道
大京穴吹不動産の番町にオープンしたレジデンスサロン。新たな旅立ちへ誘う「陽だまりの道」を、“光の回廊”というコンセプトで空間に表現。エントランスには光沢あるソリッドなタイルと金属が上質さと静かな緊張感を生み、柔らかなトーンがやすらぎを添える。相反して存在する、DAIKYOの“D”で造形された漆黒の通路が光の回廊へと続くシーンを切り替える装置として機能する。エントランス・通路・回廊にはそれぞれ異なるタイルを用い、質感と光の変化で空間に奥行きを与えた。陽だまりの道を通りながら、タイルという素材を通じて、明暗が織りなす非日常的で新たな希望への誘いが感じられる高揚感のある空間を目指した。

通路壁床/「デトロイトメタル」RAU-X5550S
光の回廊床/「エンジェルハート」BOT-AC5350
エントランス床/「ヘンティレッサ」GPA-AC9820

カレッタ汐留46階「SKY VIEW」「エントランス」
株式会社乃村工藝社

株式会社乃村工藝社 迎町万喜乃

Caretta Sky
複合商業施設の展望スペースを併設したレストランフロアの改装計画。既存環境を活かしながら印象を変えることが命題だったので、空の青とカレッタの語源である六角形にこだわった。造作什器や壁面グラフィック、モザイクタイルを六角形の集積でデザインすることにより、統一性と遊び心を創出。更に、空のうつろいを特殊塗装やモザイクタイルのグラデーションで表現することで、神秘的な透明感と浮遊感を生み出せた。老若男女・国内外問わず、来訪者が素晴らしい眺望と美味しい食事を楽しむ間の待合や休憩が出来る、快適で印象的なパブリック空間として生まれ変わった。

Nayuta
株式会社前田組

運営 株式会社前田組 設計 Underscope design office 施工 株式会社瑞建工務店 撮影 温泉カメラ 杉本圭

癒しのタイルアート
福岡の癒しのテーマパーク、Nayutaの温浴施設THE VANISHは全体が色とりどりのタイルで囲まれています。内風呂、露天風呂、そして薪サウナ棟と全てのエリアで場所ごとに様々なタイルを張り分けました。雄大な自然とかわいいタイルアートの空間で、お客様に極上の癒しを提供しています。

内風呂壁/「アートモザイク施釉10角」特注デザイン「ナヴルディバイス」NDV227R-14
洗い場壁/「チェルキオ」CEC-575865
内風呂床/「ピエトレネイティブⅡ」CLG-R4530G・「Gセレクト」KGS-31・32  
露天風呂床/「コンテクスト」AST-U7110G
浴槽立上り/「コラベル」 NLA-MIX-5「シュトラーセ」STA-0102030405
浴槽天板/「クラッシュタイル」CRU-7S
その他多数使用(約100品番)

ハウステンボス・ウォーターガーデン
株式会社大建設計・有限会社デザインネットワーク

水と遊びのにぎわいの輪が生まれる屋外空間
長崎県佐世保市のハウステンボスに誕生した「ウォーターガーデン」。夏季にはサークル状の仮設プールを中心に、ウォータースライダー、じゃぶじゃぶ池、噴水が一体となった水遊びエリアが広がり、来園者ににぎわいと涼を提供する。夏以外の季節には、プールの設置エリアが多目的スペースとなり、さまざまな用途に活用される。じゃぶじゃぶ池では、水深の緩やかな変化に応じて床面タイルの色彩も変化し、安全性と視覚的なにぎわいを両立している。水の波紋を想起させるサークルをモチーフに全体を構成することで、空間に一体感をもたらし、周囲の建物や緑を映す水景の遊び場となっている。

床/「チプリア」20MAU-1S・2S(2:1MIX乱張り)・20MAU-34S・35S・36S(1:2:1MIX乱張り)
         20MAU-22S・23S・24S(1:2:1MIX乱張り)
立上り/「チプリア」20MAU-22S・23S・24S(1:2:1MIXスダレ張り)

洞爺湖万世閣 ホテルレイクサイドテラス グリル70.7
株式会社巧匠

一望無垠
洞爺湖・羊蹄山を見ながら食事が出来る、特室専用レストランです。道産食材を炭焼きグリルで個室で洞爺湖・羊蹄山の四季(朝・夕日)を見てゆっくり食事の時間を過ごして頂く場所です。デザインイメージはクラックモダンをベースに現代アレンジしています。どの世代・どの国の方々にも対応できるデザインにしています。

間仕切り壁/「シェブ」SHB-S2

茅乃舎 エキュート大宮店
株式会社丹青社

設計 株式会社丹青社 大場美緒 鶴岡信人 撮影 PIPS Inc.

ブランドに根付くものづくりの精神と地域の歴史を表すモザイクタイル
茅乃舎の店づくりはブランドらしさを表現する「クラフトマンシップ」を感じるマテリアルと、出店地に根付く歴史・地域性のあるマテリアルを共存させることを大切にしている。埼玉県初出店となる大宮店では、大宮発展のきっかけとなった「製糸業」にフォーカスし、製糸業から連想される繊細な絹糸が折り重なるさまを、ものづくりの象徴として直径10mmのモザイクタイルの肌理細やかさで表現した。日々、駅を利用するお客さんが入りやすく、日常の延長として大宮の生活の一部に馴染んでほしいという想いをこめて店頭には大きなラウンド型の什器を配置。厚みを持たせた天板の素材へ手仕事感の伝わる細かいモザイクタイルを採用した。

ふふ軽井沢 陽光の風
株式会社TKN・ARCHITECT  design farm DRiP

インテリア 株式会社TKN・ARCHITECT design farm DRiP 撮影 河田弘樹

心身が満たされるナチュラルリゾート
太陽の光を浴び、たくさんの植物に囲まれて心身が満たされるナチュラルリゾート。植物やアウトドアといったキーワードとも親和性が高く、ホテルとしての上質な雰囲気も演出しやすいタイル素材を共用部にも客室にも効果的に用い、ナチュラルリゾートらしさを演出した。敷地の真ん中に位置するふふラウンジは、天井から燦燦と陽光が降り注ぐ、このホテルのコンセプトを体現する象徴的な空間である。その中央には土壁を用いたカウンターを設置し、足元にタイルを用いることで意匠面と機能性のどちらにも配慮した。また客室の窓際スペースは「インナーバルコニー」と名付け、床にタイルを用いることでリビングとは異なる過ごし方ができる空間とした。

ラウンジカウンター/「美濃古窯」MK-069-M-52
レストラン床/「コットキャンティ」BOT-L1020F1020
ショップ床/「コットキャンティ」BOT-F1030
客室インナーバルコニー床/「クレテコッタ」CDS-L2310G

ふくろい四季のつばさ
東京藝術大学×袋井市

制作 東京藝術大学・市民ワークショップ参加者

袋井市の四季
本作品は東京藝術大学美術教育研究室と袋井市教育委員会の共同事業で制作設置しました。作品の羽部分は2024年8月に袋井市で行われたワークショップ「モザイク画でパブリックアートを作ろう!」にて袋井市の小・中学生50名が制作しました。「袋井の四季」をテーマにし、富士山、メロン、花火、コスモスなどが表現されています。さらに、子どもたちの50作品は東京藝術大学の学生と教員の手によって、フクロウの翼となり、体を繋ぎ合わせ大きな一つの作品となりました。使用しているタイルは廃材タイルも含め、沢山の種類が使用されています。袋井市の公共施設「メロープラザ」の入り口に設置され、市民の方が日常的に鑑賞できます。

大三コーポレーション 本社オフィス
株式会社竹下一級建築士事務所

設計 株式会社竹下一級建築士事務所 撮影 髙橋菜生

A Timeless Connection - 時を繋ぐ空間 -
創業の地である敷地に前面道路側には事務所棟が建ち、その背後には施主の親類が住まわれていた歴史を感じる和風の木造2階建ての民家があったが、この木造2階建てを改修、事務所棟は新築に建て替えた。施主の要望に応え、改修棟は配置的には新築棟の奥に控えながらもメイン棟と認識されるよう意識した。また、既存建物にある昔の職人の技巧が感じられる欄間や指物など和の造作や設えも出来得る限り活かし、新しい命を吹き込み印象的に生まれ変わらせた。改修棟はゲストを迎える場所とするため、改修前からの変化により驚きを与える空間となってほしい、和モダンなどではなく思い切り現代的にしてほしいという施主の希望に応えられたと思う。

ラウンジテーブル天板/「マルミマキシマム」FI-6MM3015-390P
ラウンジ壁/「ノール」OR-6MM2712-3440
ラウンジ床/「バイオフィリック」PST-X9730
キッチン壁/「ブクラ」BUC-002
洗面壁床・天板/「インペリアルヴェニス」NOB-AC1020

K Office
空間設計ミズノ

設計 空間設計ミズノ 施工 さつき建設 植栽 フタムラグリーン 内装デザイン協力 ハイム

素材と構成により上質なテントビルを目指して
1階をテナントフロア、2階をオーナー事務所とする鉄骨造2階建ての建物。収益重視の単純なボリュームを単一素材でつくるのではなく、方位ごとの開口部のメリハリや庇・ルーバーによる陰影のあるファサードに多様な素材をまとわせ上質なテントビルとなることを目指した。北側は、のびやかな水平の庇をつくることでテナントの来訪者を迎える半屋外空間をつくり、2階は安定した採光を得られる全面開口としている。低層住居が並ぶ南側は、眺望・採光用の水平連続窓。東西面に関しては、他テナントビルに面するため、大壁面を構成しているが、筋面の大判タイルを用い、印影と素材感のある壁面とすることで上質感のある立面を作り出している。

過去の開催情報

第9回

Design Award 2024

第8回

Design Award 2023

第7回

Design Award 2022

第6回

Design Award 2021

第5回

Design Award 2020

第4回

Design Award 2019

第3回

Design Award 2018

第2回

Design Award 2017

第1回

Design Award 2015