DA2022住宅部門|金賞

雑司が谷の豪邸

設計:YERIM YANG + 片山豪 / 文生堂
撮影:楠瀬友将


内/外を繋ぐ土間に、タイルを

ルーフバルコニー付き集合住宅一室の改修計画。エントランスからルーフバルコニーを繋ぐ「土間」が空間の背骨である。下足のまま行き来できる自由度の高い場所であり、生活シーンの起点となる。この「内部」とも「外部」とも受け取れる土間を取り巻くように異種素材を散りばめ、陽や風といった環境の一挙手一投足により、素材それぞれが違う様相となり、空間を彩る。その主演を担っているのが「タイル」だ。質量・強度がもたらす絶対的な変わらなさ・安心感は、「屋外/室内」をつなぐ素材として空間に寄与している。無意識に触れたくなるような、落ち着きを感じる対象でありながらも、凛とした白基調の姿は、空間の演出にも一役買っている。

使用品番


モノフロアーⅡ MOT-227-B1